どんぐりウェルスラボ「リスから学ぶシンプルな富の秘密」

森の賢いヘイゼルが語る「どんぐりを増やす魔法」

  
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森の賢いヘイゼルが語る「どんぐりを増やす魔法」

ある秋の日のこと。森の賢いリス、ヘイゼルが古い大木の下に仲間を集めて、こんな問いかけをしました。

「ねえ、もし選べるとしたら、あなたはどっちを選ぶ?」

A:今日、100,000,000(1億個)のどんぐりを手に入れる。

B:今日、1個のどんぐりを受け取り、それを毎日倍にして30日間つづける。

森の中は一気にざわめきました。

「1億なんてすごい数だ!」

「2倍にするのは面白そうだ」と別のリスがつぶやいた。

「でも、“毎日倍”ってどういうこと?」

ヘイゼルは静かに微笑み、利発そうな目を輝かせ、周りを見渡しました。

「みんな、答えを聞いたらきっと驚くわ。そして、これはただのゲームじゃないってことにも気づくはず!」

倍々ゲームの威力

ヘイゼルは少し間をおき、話し始めました。

「じゃあ、計算してみようか?Bを選んだ場合、1日目は1個のどんぐりよね。2日目は2個、3日目は4個…そうやって倍々に増えていくわ。」

1日目:ドングリ1個。
2日目:どんぐり2個
3日目:4個。
そして……。

彼女は少し声をひそめて言いました。

30日目にどうなるか知ってる?その数…

なんと5億3687万912個になるの!

そう、ドングリの数が増えるだけでなく、他の選択肢の5倍以上です!

驚きの声が上がりました。リスたちの口もとがポカンと開いています。何匹かは文字通り顎を落としました。

「1億個だってすごいけれど、これが複利の力よ。一見、最初は地味かもしれない。でも、つづけていくと、結果は雪だるま式に大きくなっていくの。」

複利は、木々の成長と同じ

ヘイゼルはその場をぐるりと見渡しながらつづけます。

「複利というのはね、小さな努力が少しずつ積み重なり、それがさらに新しい成長を生み出す力なの。

私たちが知っている木を使って説明するとね、最初は、ほんの小さな芽よ。でもその枝が増え、葉が茂り、さらに種を実らせる。やがて大きな木になり、そこからまた新しい種が生まれる。複利もそれと同じ原理で育つの。」

年々、根を伸ばし、枝を伸ばし、さらに種を実らせる。やがて、この一本の木は木立全体となり、その枝は新しい生命であふれかえる。

こんな風に数字で見ると分かりやすいよ

「もっと具体的にイメージしてみようか?」

ヘイゼルは棒をつかむと、柔らかい土に数字を書いた。

たとえば、10,000個のドングリから始めて、毎年そのどんぐりが5%ずつ増えたらどうなる?

次のようになるわ。

10,000個の5%は=500個

1年目:10,500個

最初の年は「500個増える」けど、次の年は元のどんぐりと500個の両方に「さらに5%」がつくから、もっと増える。

2年目:1万1,025個。

3年目:1万1,576個。

「ここからが面白いの。10年間つづけた場合はどうなるかな?」

ヘイゼルは地面から顔を上げて、少し誇らしげな顔でつづけます。

もし単純に5%だけ足しつづけたら、10年後のどんぐりは15,000個よ。
でも、複利を使ったら16,289個のドングリが手に入るの!
つまり、何もせず時間に任せておくだけで、1,289個ものどんぐりが増えるのよ。50年後の違いを想像してみて!

「時間」という魔法を味方にする

ヘイゼルはさらに力強い声で話しました。

複利という魔法を本当に活かすには、“時間”が必要なの。スタートが早ければ早いほど、伸びるスピードも早くなる。種を石の上に放置しても何も始まらないわよね?ちゃんと植えて育て始めないと、未来の可能性は眠ったままよ。

「森では、冬に備えて、早めにどんぐりを集め始める。これが成功の秘訣。お金も同じよ。」

たとえば10,000個のどんぐりを年利5%で50年間放っておいたら?

・単純計算では35,000個にしかならないけど、
・複利ならなんと110,000個以上になる!

8%なら?1万個のドングリは460,000個以上に爆発的に増える。

元手が1万円でも、時間を味方につけることでその価値がぐんと増えるんだよ。

ヘイゼルの口調はやわらかくなったが、より切迫したものになった。

「複利は時間が大好きです。早く始めれば、それだけ早く成長する。待っているのは、最も強い木の種を植えずに放置しているようなものよ!」

ヘイゼルからのメッセージ

「みんなが思っているより、未来の可能性はずっと大きい」とヘイゼルは静かに語りかけます。

「ほんの小さな種(=元本)が、正しい環境(=投資)と時間を与えられることで大きな森(=資産)になる。焦らず、でも手を抜かず。複利の力は森のように成長するものだから。

「大事なことはね、“大きな成功”は、一気に跳び上がるような行動じゃないって。小さな行動を早いうちからコツコツつづけていくことが、最終的に巨大な結果を生むの。」

彼女は一呼吸おき、しっかりとみんなの目を見つめながら話を締めくくりました。

「だから今日、ドングリを植えなさい。 そのプロセスを信じて。 時間をかけて育てる。 そしていつの日か、収穫だけでなく森を手に入れるのです」。

そして、いたずらっぽく、ふさふさとした尻尾を戯れになびかせた。

「さあ、誰が植え始める?」

「さて、みんな。今日からどんぐりを植え始める準備はできてる?」


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